部分痩せはあり得るか?ありえないか?その理由は

ダイエットで「部分痩せ」はできるのか?

ダイエットに励む女性の間で、「部分痩せ」というキーワードをよく耳にします。この「部分痩せ」とは、特定の部位だけサイズダウンする、痩せる、といった意味の言葉です。
ところが、一般的には体の部位をピンポイントで痩せさせるのは不可能、できないと言われています。
なぜ「部分痩せ」はありえないと考えられているのでしょうか? 今回は「部分痩せ」とは何かを解説するとともに、美容クリニックで行う「部分痩せ」治療について詳しく解説します。

ダイエットでの部分痩せは不可能

食事や運動、ダイエットだけで体を部分的に痩せさせることはできません。
「痩せる」という体の変化は、体重が落ちる、あるいはサイズダウンするという意味で認識されています。「体が痩せる」行動には、一般的に食事制限(ダイエット)や運動が挙げられます。食事制限では、体全体の皮下脂肪や内臓脂肪が一律に減るため、気になる部位だけ痩せる「部分痩せ」は不可能だからです。
しかし、運動や筋肉トレーニング、ストレッチにおいてはある意味可能であると言えます。
例えば、二の腕や腹部のみ筋肉トレーニングを行うと、結果として引き締まって見えるため、部分痩せが達成できたと言えるでしょう。あるいは、そもそも姿勢が悪い人が運動をすることによって体にメリハリが付き、痩せたように見えることがあります。

美容クリニックなら部分痩せは可能

一方、美容医療の「痩せる」という定義は、医学的根拠に基づいています。それは「脂肪細胞が小さくなる」「脂肪細胞の数が減る」ということです。
脂肪細胞の数は幼年期と思春期に増加し、その後数が減ることはありません。肥満とは、脂肪細胞の一つ一つが肥大することであるため、脂肪細胞数が多いとそれだけ太りやすく、少ない人は太りにくい体質になります。
美容クリニックでは、さまざまな機器や薬剤を使用して、体の一部位だけの脂肪細胞を減らすことが可能です。これが、美容クリニックが考える「部分痩せ」の原理になります。

エステやマッサージサロンでも「部分痩せができる」を謳う施術はありますが、リンパマッサージなどでむくみは取れても脂肪細胞を減らすことはできないため、医学的には「部分痩せ」はできていないと言えるでしょう。

銀座よしえクリニックのおすすめの「部分痩せ」治療

当院で提供している、医学的に痩身効果が証明されている部分痩せ治療を紹介します。

脂肪冷却痩身

脂肪冷却痩身とは、体の一部を冷却して皮下脂肪細胞を結晶化させた後、マッサージを行って、アポトーシス(自死)した脂肪細胞をリンパの流れに乗せて排出する治療です。冷却した部分だけの脂肪細胞の数を減らす、部分痩せ治療になります。
お腹や、二の腕はもちろん、背中、お尻の下、太ももなど、皮下脂肪がある部位の治療が可能です。
当院では、「クラツーアルファ」と「クールテック」の2種類のマシンを導入しています。

たるみ引き締め治療

部分痩せ治療によって脂肪細胞が減少することで、細くなった部位の皮膚がたるんだり、余ったりする場合があります。
その場合には、冷却痩身治療後に「ReFit(リフィット)」というマシンでRFエネルギーを照射して、ボディの引き締めやたるみのリフトアップを同時に行う組み合わせ治療「クールスカプルRE」をご用意しています。
さらに、硬くなった脂肪や老廃物の溜まったセルライトなどに先にRFエネルギーを照射してほぐし、脂肪を冷却するという治療も行っており、組み合わせによって無理のない効果的な痩身を目指しています。

脂肪溶解注射

あご下などのお顔の脂肪にも脂肪冷却痩身は可能ですが、皮下脂肪が少なく適応でない方もいらっしゃいます。
そんなお顔の部分痩せには、脂肪溶解作用のある薬剤に注射治療が適しています。
当院では、「脂肪溶解注射」「BNLS注射」「ネオベラ(Neobella)脂肪溶解注射」の3種類のメニューを用意しています。

どの注射も、薬剤が脂肪細胞膜を分解して脂肪細胞を溶解させ、体外に排出させるというメカニズムは同じです。
「脂肪溶解注射」は、主成分が脂肪細胞の膜を分解するフォスファチジルコリンであり、非常に高い効果が期待できる反面、術後に腫れるというリスクがあります。そのため、主にボディ痩身に使用します。
腫れにくい脂肪溶解注射としては、「BNLS注射」「ネオベラ(Neobella)脂肪溶解注射」があります。ダウンタイムや副作用が少なく、繊細なお顔の部位をはじめ、ボディにも使用できます。
どちらも主成分は、脂肪細胞を溶解して脂肪を乳化させえるデオキシコール酸になります。

筋肉刺激・痩身マシン

上記2種類の治療が脂肪細胞にアプローチするのに対して、電磁気技術によって筋肉運動を行い、引き締めることによって部分痩せが叶う治療もあります。
「スティムシュアー」は、アプリケーターを装着して寝ているだけで、1回で24,000回(腹筋800回相当)の筋肉運動が行えるマシン治療です。筋肉をつけることによって代謝も向上するため、肥大化した脂肪細胞が小さくなるため、全身痩せにも効果的です。
お腹、お尻、二の腕、太もも、ふくらはぎの筋肉を増強しメリハリのあるボディを目指すことができます。

「部分痩せ」可能な脂肪冷却痩身「クールテック」のエビデンス

脂肪冷却痩身に使用している「クールテック」の有効性を評価するために、スペインのクリニックで症例研究が行われ、2019年に研究論文※が投稿されました。
女性6名、男性2名の計8名が治療を受けた結果、腹囲の平均値が15.34%減少したという報告がされています。
さらに、治療部位から採取した脂肪組織には、炎症も壊死も見られなかったという安全性も証明されています。

「部分痩せ」可能な脂肪冷却痩身「クールテック」のエビデンス

治療前(T0)と治療後(T1、T2)に撮影した面画像を用いて、治療した腹部(左)と治療していない腹部(右)の差を観察した。左腹部の出っ張りが明らかに減ってる。
T0:ベースライン;T1.4週間後、T2:8週間後、L:左、R:右

※引用:Fajardo Urdiales C, Ceres Ruiz L, Mellado Soria JM, Vélez González M, Viera-Mármol G. Assessing the Efficacy of Cryoadipolysis with the Cooltech® System: Case Study. EJMI 2020;4(1):126–133.

美容クリニックで「部分痩せ」を実現するために

食事制限や運動で痩せるという方法は医学的根拠に基づく方法で、当院でも必要な方には運動や食事指導を行いながら治療を行っています。
決して手抜きやズルをした痩身・ダイエット方法ではありません。
過度な運動で体を壊したり、栄養に偏りが起こるような無理な食事療法で健康を害したり、ストレスで生活に障害が出るような痩身方法は、はじめからしないほうが良いと言えます。
食事制限や運動では脂肪細胞を減らすことはできないため、結局リバウンドもしてしまう可能性もあります。ストレスで過食して、リバウンドするばかりか、始める前より不健康になったでは本末転倒です。

医療痩身を上手に取り入れて、健康的な「部分痩せ」を目指そう

適切な食事制限や運動をベースに、さらに見た目の向上やボディデザインをしていくのが美容クリニックの医療痩身の考え方です。
当院で提供する痩身治療は、健康を害さないように配慮されており、痩せた後にむしろ健康になるように導きます。当院では、体に大きい負担のかかる脂肪吸引は行いません。患者様の治療後の生活の質も考えて、低侵襲でご本人の体の状態と希望に合ったメニューを提案しながら、無理のないボディデザインを進めます。

自由診療でしかできない、脂肪細胞を減らす治療を上手く取り入れて、健康的に「部分痩せ」することをおすすめします。


部分瘦せに関するよくある質問

筋トレで部分痩せはできますか?
筋トレは部分的に鍛えることで、鍛えた部位の脂肪を燃焼させて引き締めるため、部分痩せができたと言えます。
部分瘦せはできますか?
ダイエットや食事量の調整、運動では全身が痩せるため、食事や運動、ダイエットだけで部分的に痩せすることはできません。
美容クリニックではさまざまな機器や薬剤を使って、体の一部位だけの脂肪細胞を減らす「部分瘦せ」を可能にしています。

この記事の監修医師

銀座よしえクリニック 総院長 廣瀬 嘉恵 医師

銀座よしえクリニック 総院長廣瀬 嘉恵 医師 医学博士

  • 東京大学大学院医学研究科修了 医学博士号取得
  • 日本再生医療学会再生医療認定医
  • 日本再生医療学会代議員
  • 日本皮膚科学会会員
  • 日本美容皮膚科学会会員
  • 日本美容外科学会会員
  • 国際抗老化再生医療学会会員
  • 日本温泉気候物理医学会会員

銀座よしえクリニック 総院長
廣瀬嘉恵医師のプロフィールはこちら

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